2018年4月26日木曜日

動物はそもそもそんなにエッチじゃない?エロいのは人間だけかも


【動物の話3】動物はそもそもそんなにエッチじゃない?エロいのは人間だけかも
じゃあ、今回はミミコちゃんからリクエストをもらった「兎はエッチという風評被害の払拭」というテーマで。
この手の話はワンコちゃんが嫌がるので、なるべくさらっとする予定です。
よろしくお願いします。
まず、前回の補足なのだけど、兎が一年中発情期と言っても、兎の場合も365日発情行動があるわけではありません。1~2週間とか1ヶ月とか諸説ありますが、発情行動はある程度続くと収まります。
へー、それは予想外。
ただし、休止期は1~2日程度と極めて短く、すぐに次の発情期を迎えるそうです。こうやって発情期と短い休止期を繰り返すので、「一年中発情期」って言われるんでしょうね。
じゃあ、大体イメージ通りだ。
あああ~恥ずかしい~。
で、そのイメージを払拭するための話。
前回も引用したNHKスペシャル「驚異の小宇宙~遺伝子~」を元にした記述だと思われるサイト(※1)では、次のような話がありました。
(1)人間が発情期を失ってしまったことで逆に常に発情期となってしまった。
(2)他の動物が一定期間しか性の問題を考えないのに対して、人間は年中無休で性を考えるようになってしまった。
※1人間の性の特徴 - 学校では教えられない現代社会(諒真) - カクヨム 作者 諒真
人間ってエッチなことばかり考えてるんだ!
人間は悪い子だったんだ!
…うーん、ワンコちゃんにとっては残念なお知らせなんですけど、ここではさらにこういう話もあったんです。
発情期をなくしたものの、有性生殖してもらわないと遺伝子は残せないので、人間は他の動物とはくらべものにならないほどの快感を得るようになっている、という話です。
ぎゃー!!!
動物も行為によって快感を感じないわけではないようです。ただ、人間は特殊みたいですね。
脳科学者という肩書で紹介されていた塩田久嗣さんは、次のように説明しています。
「人間の脳は長い進化の過程において、生殖だけを目的とする動物の交尾行動とは異なり、性的な快楽を得ようとするようになりました。本能的な生殖行為を司るのは大脳辺縁系や視床下部と呼ばれる脳の内側の部分です。しかし、人間の脳はその周囲に理性や知性を司る大脳新皮質が発達した」(※2)
※2人間の生殖行為が動物のように短時間かつシンプルでない理由 週刊ポスト2015年4月17日号
うーん、これが兎擁護とどう関係するの?
あれでしょ。兎は人間と違ってそんなに気持ちいいわけじゃないから、大してエッチじゃないってことでしょ。
そうそう、そういう方向性。人間感覚で考えるから、万年発情期の兎はすごくエッチなように思えるけど、動物はそもそもそんなに快感を感じているわけじゃないよ…という流れにしてみました。
なるほどー。
良かった、これで、兎の名誉も…何だっけ?
挽回。
そうそう挽回できたってことね。良かったぁ。
全然良くないよぉ!
ハカセはエッチな悪い子だってことじゃん!
だから、エッチだからって悪い子ってことはないでしょうに。
えーん。
うーん、困ったわね。…じゃあ、もう少し人間の話をしましょうか。
以上のように人間の行為は快楽が強いという話があった一方で、実を言うと、人間の女性は行為で痛みを感じている人が多いというデータもあるの。
日本家族計画協会家族計画研究センターが、20~69歳の男女に6961人に聞いた調査によると、40台女性の75%が痛みを感じており、20歳女性も同じ程度の割合だったそうです(※3)。
良かった、じゃあ、ハカセはエッチじゃないんだね。
良かった…って話なのかな、これ?
それに、さっきの発情期を隠した代わりに気持ちよく…って話とも矛盾する気がする。
うーん、確かにそうね。
これは私見になるけど、男女差かもしれないね。
気持ちよさというのとは別な話なのだけど、進化心理学的には男性は多くの人との関係を持つことを好む一方で、女性は一人との関係を大事にすると言われています。(※4)
じゃあ、男性が浮気するのは当然だから、浮気しても悪くないってこと?
これはそういう混同が起きやすい話なのだけど、人間にはそういう傾向がある…というだけの話。それが正しいかどうかは全く別の話なんです。
むしろこうした人間の性質について言う場合、「望ましくないので対策を立てよう」という流れで言及されることが多いです。
例えば、人間がうっかりミスを起こしやすい性質を持っているときを考えてみて。
そうだね。そんなときに「ミスをするのが本来正しい」だとか「ミスするのは良いこと」だとか言うのはバカだわ。
なので、普通は「ミスが起きやすいのは当然なので、そのミスを防ぐ工夫をしましょう」といった話になります。
でも、男の人がそんなひどいなんて信じられないなぁ…。
うーん。こういう話で注意しなくちゃいけないのは、飽くまでそういう傾向があるというだけで、男性全員が浮気性という意味ではないということ。飽くまで女性と比べると多めという話です。
実際には浮気性でない男性もたくさんいます。この勘違いは、非常に多くのところで見られます。
同様にこれは女性が浮気しないという意味でもありません。浮気性の女性というのも世の中には確実に存在しています。
うん、そういうフケツな女の人の話よく聞くよ!
ああ、ごめんね、注意してばっかりで。実はそういう個別事例というのも要注意なの。全体としてそういう傾向があるということなので、個々の問題とは別の話。特に個別の事例で否定する…なんてのは、できないので注意が必要です。
否定するとすれば、同等かそれ以上の信頼性のある調査や研究でしょうね。調査によって違う結果になるということ自体はよくあることですし、より確実性の高い研究によって、通説が置き換わるということも珍しいことではありません。
ややこしくて全然わからなくなってきたー。
じゃあ、とりあえず、今の進化心理学による説明ってのはどういうのなの?
今の進化心理学では、男性が多くの人との関係を持つことを好みやすいのは、多くの子を残そうとする場合、より多くの人と関係することが、最適な生存戦略となるためだと考えられています(※4)。
で、今回出でてきた快楽が大きいこととの関係で言うと、相手を増やそうとする動機の一つとなっているかもしれないな、というのが私の思いつきです。
それはわかるかもー。
ところが、進化心理学では、女性の場合は男性と違って、多くの人と関係を築くことはメリットとはならないと考えられています。
なんで?
ほら、出産は一度に何回もできないからじゃないの?
本当だ。
そうです。女性の場合、短期間に多くの男性と関係を持っても、出産回数は増えないためにメリットがないのです。
それどころか、相手をよく選ばないことによるデメリットが考えられます。女性の場合、妊娠期間中や子育ての期間中、食べ物を得ることが難しくなるので、助けが必要です(※4)。
そうか、そういうときにしっかり助けてくれる男性との、良好な関係を重視した方が良いってことね。ダメ男にひっかかっちゃダメよって話だ。
そうそう。誰でもいいからと関係を持った相手がいい加減な男性だった場合、母子とも死んでしまう確率が高まると考えられるのです。
なので、女性の場合、行為が気持ち良いことに特化しなくても良かったのかもしれないな…という話。さっき言ったように、私の想像でしかないのだけど…。
うん、でも、なんか当たってる気がする!
どう、これであんたは満足?
うんっ!
ワンコちゃんも満足したので、今回はここまで。
次回はワンコちゃんに兎のイメージを聞いてなにかやる予定です。